ワコムの新製品『Cintiq Companion』の体験会に行ってきました。
Cintiq Companion Hybrid/Creative Tabletはスタンドアローンで動作する液晶タブレットです。
今回は開発の都合上、Cintiq Companion Hybrid(Android版)のみの試用となりましたが、簡単にレビューしたいと思います。
■使い心地
この製品はWacomストア限定販売らしいので家電量販店での試し書きは出来ないそうです。
ですが、使い心地としては、現行Cintiq13HDと同じと考えて大丈夫です。
今回からブラシカーソルが表示されない(設定次第?)ので戸惑いましたが、慣れれば気にならなくなるのかな。
■スペック
Androidソフトの問題かもしれませんが、イラストソフトの方だとかなりの描画遅延が確認できました。
漫画ソフトはモノクロに特化しているため、遅延はそれほど感じられませんでした。
Android版のスペックはそれぞれ、フラッシュメモリ16GB/32GB、CPUはNVIDIA Tegra4クワッドコア、OSはAndroid4.2となっていて
現状では十分なものに感じられました。映像出力はMicro HDMI、USBは2.0×1 の構成でした。
Windows版のスペックはフラッシュメモリ256GB/512GB、CPUはCore-i7 1.9GHz、グラフィックはインテルHD Graphics4000、OSはWindows8/Windows8 Pro、Windows版ではUSB3.0×2とここもポイントが高いです。映像出力はMini Display Port(!)対応で、対応機器が気になるところです。
両方のモデルとも、intuos4相当の描画性能なのでこちらは全く問題なさそうです。
■ポイントが高い部分
カタログにもちょこっとしか書いていませんでしたが、専用ソフトケースというものが付属しています。
これがすごく良くて、付属品とは思えない出来! 今持ってる13HDとも互換があるらしいので別売りにしてほしいです。
縦書きに対応しています。iPadのように加速度センサーでぐるりと縦/横が切り替わります。立ち絵など書くときは便利です。
というかイラストは縦長を描くときの方が多いので縦対応はとても魅力的です。縦書きにすると大きいタイプのCintiqと変わらないくらいの縦幅を使って描く事が出来ます。とてもいいですね!!
■気になるところ
Android版を試用してきましたが、ソフトがまだ十分に出そろっておらず、まだまだこれから…と行った感じでした。
現在リリースしているソフトは主に、イラスト制作ソフト、漫画制作ソフトがありました。(どちらもWacom純正)漫画制作ソフトの方はCelsys Clip Studio Paintと互換性があって、なかなか良さげな感じでした。下書き用途までしか使えないかな?
せっかくのスタンドアローン製品なのに、下書き用途までしか使えなさそうなところが残念でした。
その点、Windows版だと今まである資産(Adobe製品、Sai、その他ソフトウェア)をそのまま使えるので問題なさそうです。
Android版の優れている点と言えば、PCに繋いでCintiq13HDとしても動作するところだと思います。これはうれしいですね。
Windows版ではその機能はないそうです。
■お値段
「Cintiq Companion Hybrid」の「Entry」が15万8,000円、「Extend」が16万8,000円。Windows 8搭載の「Cintiq Companion」の「Entry」が19万8,000円、「Extend」が24万8,000円。ワコムストア限定販売だそうです。
『Intuos Creative Stylus』(写真上)
体験会では独立型タブレットを見にいったつもりでしたが、個人的に気になったのは、iPad用スタイラスペンでした。
iPadでIntuos4相当の描画ができるという商品ですが、思いのほか良かったです。
ペン先はよくあるiPad用スタイラスと同じく丸くなっていて、正確なタッチには向いていないものの、この商品はサイドスイッチがついていて、ここにショートカット割当ができるみたいです。このボタンのおかげですごく描きやすくなっていました!ひとつは消しゴム(トグル状態)に割り当てたりすると煩わしかった消しゴムとの切り替えが簡単になってストレスフリーに描く事ができました。
電池は150時間(単6電池)で筆圧は2048レベルと、なんだか夢のような製品に仕上がっていました。待ってましたこんなの!
9月に発売らしいので一本買ってみることにします!